こんにちは。アスレティックトレーナーの安澤(@yoshikianzawa)です。
日頃からトレーニングをしていても思うような結果がでなかったり、正しくできているか分からなかったりすることはありませんか?
最近はインターネットなどで様々な情報が飛び交っており、一体何が正しいのか悩んでしまう時があると思います。
そんな時には基本に立ち返ってトレーニングを行うことが大切です。
日々、トレーニング科学の分野は発展していますが、基本的なトレーニングのコンセプトは変わっておりません。
ここではトレーニングを効率よく合理的に進めるための原理と原則についてお伝えしていきます。
トレーニング3つの原理と5つの原則
これからお伝えすることは「トレーニング3つの原理と5つの原則」です。
トレーニングの強度や負荷を考える際には、これらの原理・原則に沿って行われているかを確認してみましょう。
トレーニングの3つの原理
1.オーバーロード(過負荷)の原理
この原理は、過負荷をかけることで得られるトレーニング効果のことをいいます。
どういうことかというと「楽である」と感じる負荷でトレーニングしても期待しているような効果は得られず、「ややきつい」と感じる負荷を繰り返し行い、徐々に強度を上げていくことで、以前では行えなかった強度でも行うことができるということです。
つまり理想の体は簡単に手に入らないということですね。
過負荷のかけ方
ここでは代表的な過負荷のかけかたをご紹介します。
1:トレーニングの頻度を増やす
週1回していたトレーニングを週2回に増やせば過負荷となります。
この場合では、週1回の全身のトレーニングから週2回の上半身、下半身のトレーニングを1週間単位で分けることができ、全体的なトレーニング効率も高めることもできます。
月:トレーニング日(全身)
火:休み
水:休み
木:休み
金:休み
土:休み
日:休み
↓↓↓
月:トレーニング日(上半身)
火:休み
水:休み
木:トレーニング日(下半身)
金:休み
土:休み
日:休み
2:回数を増やす
40kgのベンチプレスを10回3セットしていたのであれば、回数を漸増することも過負荷となります。
例えば、11、12、13、14、15回のように増やしていきます。
重量は同じでも回数、セット数を増やすことで負荷をかけることができます。
3:重さを増やす
40kgの重りを50kgにすれば過負荷になります。
トレーニングの頻度や回数、セット数を増やしても過負荷になりますが、これらの方法だとトレーニングの時間が長くなり効率が悪くなっていきます。
トレーニングの時間を変えずに負荷を変えることで効率よく行うことができます。
しかし、急激な負荷の増加はケガのリクスも伴うので十分なウォーミングアップ行い、徐々に増やしていきましょう。
困った時は専門家に相談することもオススメです。
2.特異性の原理
この原理は、トレーニングの方法によって鍛えられる部分が異なることをいいます。
二の腕を引き締めたいと思っているのに、レッグエクステンションのマシンをしているのは、この原理からすると反しています。
目的とするものに対して適切な種目で適切な負荷をかけることが大切です。
トレーニングにおいては、負荷によって鍛えられる部位を明確にして実施するプログラムを組み立てる必要があります。
それでは、スポーツ動作に特化したトレーニングはどうでしょうか。
サッカーであればボールを蹴る頻度が他のスポーツと比較して圧倒的に多いため脚のトレーニングを選択しがちですが「生体力学」や「運動生理学」の観点から言うと単に脚の筋力を増やせば良いと言うわけではありません。
ゴルフのスイング動作もしかりです。
スイング動作は下半身から上半身にかけての連動的な動作になります。
そのため上半身の筋力トレーニングばかりしていてもゴルフのスイングは安定しにくく、飛距離も効率よく伸びていかないのには、このような理由があるわけです。
このような悩みを解決するにはスポーツを専門に見ることができる「アスレティックトレーナー」の資格を持った専門家に相談するのが手っ取り早いでしょう。
3.可逆性の原理
この原理は、トレーニングを継続しないと元のカラダに戻ってしまうことを言います。
したがって、計画的に継続することが大切です。
一人でトレーニングしている場合は、なかなか計画通りに進まないことが多いです。
あらかじめパーソナルトレーナーと予定を組むことで、強制的に運動習慣をつけることができます。
なかなか運動の効果が現れにくく、どのようにトレーニングを進めていった方が良いか悩んでいる方はパーソナルトレーナーに相談して見ると良いかもしれませんね。
トレーニングの5つの原則
1.全面性の原則
この原則は、バランスよくカラダを鍛えることが大切ということをいいます。
一箇所に偏ったトレーニングは全身のバランスを崩し、見た目の変化や怪我をしやすいカラダにしてしまいます。
上半身を鍛えてば下半身、右を鍛えてば左、カラダの前を鍛えれば後、押す動作を鍛えれば引く動作、ひねる動作を鍛えれば伸ばす動作といったようにバランスよく全体を考えてトレーニングしていきましょう。
2.意識性の原則
この原則は、鍛えている箇所を意識することをいいます。
筋肉には意識して動かせる「随意筋」と無意識に動いている「不随意筋」があります。
これらは脳からの指令によって遂行されます。
主に、随意筋は「骨格筋」を指し、不随意筋は「平滑筋」を指します。
骨格筋はトレーニングの時に使われる筋肉であり、平滑筋は内臓などの消化で使われる筋肉になります。
3.漸進性の原則
この原則は、体力レベルの向上に従ってトレーニングの負荷や強度を漸進的にあげることをいいます。
先ほど述べた、過負荷の原理と非常に似ています。
トレーニングの効果を発揮したいのであれば、漸進的に過負荷をかける必要があるということです。
4.個別性の原則
この原則は、個々に応じて種目、強度、休息時間、目的を変えてトレーニングを行うことをいいます。
単純に若年者と高齢者では体力レベルに差があります。
その差を考えずにトレーニングの強度を一緒にするのは個別性の原則からいうと反していることになります。
もちろん高齢者の中にも例外があり、若年者より高強度で行える方もいます。
これも個別性の原則に従って行なっていることになります。
パーソナルトレーニングではマンツーマンで運動を行うことで、個別化に特化したプログラムを提供することができます。
5.反復性の原則
この原則は、反復的にトレーニングを行うことで身体機能を維持・向上させることをいいます。
一回だけやっても効果は続きません。
繰り返し行うことで効果が定着していきます。
これはトレーニングに限らずなんでも言えますね。
例えば英単語なんかも同じだと思います。
何回も何回も繰り返すから難しい単語でも覚えられます。
トレーニングも一緒です。
繰り返すからトレーニング効率が上がり、効果も出てくるのです。
しかし、継続が大事と分かっていても途中で心が折れそうになることがあると思います。
そんな時にパーソナルトレーナーがいると安心。
常にモチベーションを上げる言葉をかけ続けてくれます。
反復性の原則を達成するためにもパーソナルトレーナーと二人三脚で取り組んでみるのはいかがだろうか。
まとめ
これらの原理・原則はトレーニングを行う上で非常に大切なことです。
これらを「守る」「意識する」「理解する」ことでより効果的かつ合理的にトレーニングを進めることができます。
ぜひ参考にしてみましょう。